『禁煙セラピー―読むだけで絶対やめられる』

衝動を抑えることは一般的によいこととされている。だから「衝動買い」や「衝動食い」が非難されがちなわけだが、衝動が無意識下に沈んでも、頭から消えてなくなったとは限らない。

蓄積された衝動が、後に強い購買意欲となって再登場する可能性は、十分にあるからだ。そうなると、強いリバウンドさえなければ買わなかったような物をたくさん、それも高額の物を買ってしまう恐れがある。

これは「活性化された衝動」のメカニズムと違って、知っていれば対処できるようなものではない。自分が我慢しているから、その反動が来ていることを、人は十分自覚するものだ。その意味で、知識が必ずしも自己防衛に役立たない事例のひとつといえる。

実際、何かを計画しだしたとたん、「リバウンド」という問題では悩まされることになる。お金を使うことのリバウンド問題ではないが、私自身が「リバウンド」と闘うに当たって、意外に役立ったのが、『禁煙セラピー』。

私自身は喫煙したことがないので、禁煙のために本書を読んだわけではないが、ダイエット、消費などのリバウンドを、本書をざっと読むことで切り抜けた覚えがある。